2014年8月22日金曜日

ALSアイスバケツチャレンジにみるマーケティング考


いまやテレビのニュースでも取り上げられているアイスバケツチャレンジ。
私が最初に見たのは、外国の(一般の)友人がやっているのをFacebook動画にアップしているのをたまたま見た時で3週間くらい前だったと思います。

この1週間くらいでマークザッカーバーグやビルゲイツがやり始めたのをFacebookやTwitterで見たと思ったら、あっという間に日本に入ってきました。

こういう現象を「バイラル」(viral)といいます。

元々は「ウィルス性の」という意味ですが、昔あった新型インフルエンザのように1人がなったら倍々ゲームでどんどん広がっていき、いつの間にやら近所の人や親戚まで感染したというように、等比級数的に広がる現象のことを最近では意味します。

今回はこのバイラルキャンペーンについてソーシャルメディアのLinkedinからの記事を紹介したいと思います。


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この2週間、ソーシャルメディアが好きな方は、著名人たちが氷水をバケツからかぶる動画を見たでしょう。

アイスバケツチャレンジは、7月29日にソーシャルメディアに登場し、この7日間で176,000人以上がツイートしています。

このチャレンジのルールは単純です。指名された人は24時間以内に氷水をかぶるか10,000円をALS協会に寄付します。このチャレンジの輪を広げるため、参加者は3人を指名してこの二つの選択肢を選択してもらうのです。

批判的に見る方もいるが、私はこのキャンペーンはとてもうまくいっていると思います。
FacebookのCEOやAmazonのCEO、そしてビルゲイツまでもが参加しているのですから。

ALS協会に関していうと、7月29日から70,000人の新しい寄付者を集め、その額は4億円を超えました。(平常運転だと1億円強だということです)
このキャンペーンがどれだけ成功したかを示す事実ですね。

私が興味を持ったのは、このキャンペーンに対して参加者が幸せそうな感情を表に出して参加していることです。
このキャンペーンは、ソーシャルメディア上でどのようにうまくキャンペーンを打っていくかという重要なポイントを示しています。例えば以下のとおりです。

1.問題解決につながっている

このキャンペーンの目的は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の認知を広げ、寄付を得るということです。問題解決につながるどんなマーケティングキャンペーンも感情に訴えるというのは歴史が語る事実です。

2.とてもシンプル

アイスバケツキャンペーンはとてもシンプルです。

参加するにはソーシャルメディアのアカウントを持っていることです。
これは最近ではみなさんお持ちのことでしょう。

氷水の準備費用と寄付金は別にすると、このキャンペーンに参加するのは基本的に無料であり、恥ずかしさはありません。

3.とても楽しい

ソーシャルメディア上で交流するためには、「楽しむこと」が必要です。ビジネスでも一緒ですよね。
ですので、人を楽しませることは楽しむこと、楽しみ好きが関わることは必要です。

アイスバケツチャレンジは、十分に人々の心をくすぐっています。

4.口コミを生む

うまくいくバイラルキャンペーンは、参加者全員に何かをしてもらい、口に出してもらうことです。

これは小難しい科学ではないのです。マーケティングをやる人はみな知っていますが、なかなか実行することができません。

アイスバケツチャレンジはもうやりましたか?どうだったか感想を聞きたいですね。


ウィプロ アシスタントマーケティングマネージャー
Avinash Anantha Murthy


この記事は、Linkedinの抄訳記事です。
原典:4 Marketing lessons to learn from the ALS "Ice Bucket Challenge"
本内容は個人の見解であり、所属する企業を代表するものではありません。

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